光明坊
光明坊[眞言宗]
昭和初期のガイド文
向上寺のある瀬戸田から南4km、南生口村にあり、尾道駅からは西南海上12kmです。往古後白河院の皇女妙念が松虫、鈴虫の2侍女を伴い移られたところで、現在その墓が境内にあります。本尊木造阿弥陀如来坐像は高さ103cm、寄木造漆箔、玉眼嵌入、鎌倉時代の佳作で国宝となっています。なお境内に花崗岩で造られた雄大な十三重塔があり、形態完存しています。高さ10.6m、忍性上人の建立といい、初層四面に圏内梵字を刻み「永仁二年甲午七月日云々」の銘文があります。
※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 光明坊
- かな
- こうみょうぼう
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 広島県尾道市瀬戸田町御寺757
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
向上寺のある瀨戶田から南四粁、南生口村にあり、尾道驛からは西南海上十二粁である。往古後白河院の皇女妙念が松蟲、鈴蟲の二侍女を伴ひ寓されたところで、今その墓が境內にある。本尊木造阿彌陀如來坐像は高さ二尺七寸三分、寄木造漆箔、玉眼嵌入、鐮倉時代の佳作で國寶となつて居る。尙境內に花崗岩で造られた雄大な十三重塔婆あり、形態完存して居る。高さ二十八尺、忍性上人の建立と云ひ、初層四面に圈內梵字を刻み「永仁二年甲午七月日云々」の銘文がある。