国分煙草
國分煙草
昭和初期のガイド文
国分煙草は品質の優秀なことで知られ、産地の中、車田首位に立ち、伊勢か屋敷、竜王、砂走、武元を合わせて5か所と称され、砂ヶ町、有下、常盤を加えて8か所と呼び、川跡、園田、梅木、天神坊を加えて12か所といいます。梅木は安土桃山時代の慶長年間(1596~1615年)服部左近衛門が初めて煙草を栽培したところで、国分煙草のはじまりの地です。当時の煙草は柳葉と称して、長さ15~18cm、幅9~12cmで、現在の煙草とは形状が非常に異なっています。
※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 国分煙草
- かな
- こくぶたばこ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 鹿児島県霧島市
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
國分煙草は品質の優秀を以て知られ、產地の中、車田首位に立ち、伊勢か屋敷、龍王、砂走、武元を合せて五ケ所と稱され、砂ケ町、有下、常盤を加へて八ケ所と呼び、川跡、園田、梅木、天神坊を加へて十二ケ所と云ふ。梅木は慶長年閒服部左近衞門が始めて煙草を栽培したところで、國分煙草の濫觴地である。當時の煙草は柳葉と稱して、長さ一五糎乃至一八糎、幅九糎乃至一二糎で、現時の煙草とは形狀が頗る異なつて居る。