熊谷寺

熊谷寺[淨土宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

熊谷駅の西北約1km、熊谷町の北部にあります。もと熊谷次郎直実が草庵を結んだところと伝わり、安土桃山時代の天正年中(1573~1592年)幡随意上人がその衰滅を惜しみ、再興して熊谷寺と称しました。今の本堂は大正年間(1912~1926年)の建築です。境内に直実の墓があります。宝物館には直実に関する宝物を陳列しています。そのなかで直実が法然上人から拝領したという迎接曼茶羅は紺紙に金泥をもって描いたもので、非常に優秀な仏画です。毎年4月の中旬に行われる花期法要および10月3日の開山忌は、参詣者が多く非常に賑わうといいます。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
熊谷寺
かな
ゆうこくじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
埼玉県熊谷市仲町43
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の西北約一粁、熊谷町の北部にある。もと熊谷次郞直實が草庵を結んだ所と傳へ、天正年中幡隨意上人がその煙滅を惜しみ、再興して熊谷寺と稱した。今の本堂は大正年閒の建築である。境內に直實の墓がある。寶物館には直實に關する寶物を陳列して居る。その中直實が法然上人より拜領したと云ふ迎接曼茶羅は紺紙に金泥を以て描いたもので、頗る優秀なる佛畫である。每年四月の中旬に行はれる花期法要及十月三日の開山忌は、參詣者多く頗る賑ふと云ふ。

熊谷・行田のみどころ