甲子園球場

甲子園野球場
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

阪神電鉄甲子園の南100mにあります。東京の明治神宮外苑内の神宮球場とともに日本で最も有名な野球場で、日本でスポーツを盛り上げようと大正13年(1924年)に、阪神電鉄会社が100万円あまりの巨費を投じて建造したものです。その後昭和4年(1929年)に至り約60万円をもって大増築をして、今や敷地面積3万6,000m²、そのうちグラウンド2万m²、コンクリートスタンド1万1,000m²、土塁スタンド5000²、座席定員は6万人にもなり、3層からなるメインスタンドの内部には貴賓室、事務室、浴場、休養室、食堂、休憩室、記者室等の施設が備わっています。

毎年8月の朝日新聞社主催全国中等学校優勝大会をはじめ、3月の大阪毎日新聞社主催選抜中等学校大会、帝大連盟主催の全国高専大会等の球技が年中行事として行われるほか、随時試合が行われて、スポーツマンにとって憧れの殿堂となっています。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行
甲子園球場

令和に見に行くなら

名称
甲子園球場
かな
こうしえんきゅうじょう
種別
レジャー
状態
現存し見学できる
住所
兵庫県西宮市甲子園町1-82
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

阪神電鐵甲子園の南一〇〇米にある。東京明治神宮外苑內の神宮球場と共に我が國に於ける最も著名な野球場で、夙に我國に於けるスポ一ツ漸く隆盛ならんとする大正十三年に、阪神電鐵會社が百萬餘圓の巨費を投じて建造したものである。その後昭和四年に至り約六十萬圓を以て大增築をなし、今や敷地面積三六〇アール餘、その內グランド二〇〇アール餘、コンクリートスタンド一一〇アール餘、土壘スタンド五〇アール餘、座席定員六萬人を算し、三層を數ふるメーンスタンドの內部には貴賓室、事務室、浴場、休養室、食堂、休憩室、記者室等の諸施設が備つて居る。

每年八月の朝日新聞社主催全國中等學校優勝大會を初め、三月の大阪每日新聞社主催選拔中等學校大會、帝大聯盟主催の全國高專大會等の球技が年中行事として行はれる外、隨時諸試合が行はれて、スポーツマンにとつて憧れの殿堂となつて居る。

尼崎・甲子園のみどころ