善福院釈迦堂
釋迦堂[國寶]
昭和初期のガイド文
加茂郷駅の東2km、加茂村梅田にある堂は初め鎌倉時代の建保2年(1214年)栄西禅師が飛騨匠に建立させたものといい、また嘉暦年間(1326~1329年)の改修と伝えています。国宝建造物で明治43年(1910年)の大修理を経て面目一新しました。五間五面重層四注造、本瓦葺の大宇で、外観権衡極めてよいものです。堂の内外ともに木割雄大、様式手法組織みな純唐様で、細部その他絵様彫刻とともに、鎌倉初期に行われた特徴を備えています。
※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 善福院釈迦堂
- かな
- ぜんぷくいんしゃかどう
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 和歌山県海南市下津町梅田271
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
加茂鄕驛の東二粁、加茂村梅田にある堂は初め建保二年榮西禪師が飛騨匠に建立せしめたものと云ひ、また嘉曆年閒の改修と傳へて居る。國寶建造物で明治四十三年の大修理を經て面目一新した。五閒五面重層四注造、本瓦葺の大宇で、外觀權衡極めてよい。堂の內外共に木割雄大、樣式手法組織みな純唐樣で、細部その他繪樣彫刻と共に、鐮倉初期に行はれた特徵を備へて居る。