甲山大師(神呪寺)

甲山大師(神咒寺)
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

阪急甲陽支線甲陽園駅の北1kmほど、甲山の中腹にあります。甲山は禿山の多い六甲山脈中、唯一鬱蒼とした樹木に覆われ、神功皇后が三韓征伐後国家の守護として、金の兜6個その他の武器を納められて以来、地名を武庫、山を六甲と称し、この山の形状が甲に似ているからその名があるという俗説があります。寺は弘法大師の開基といい後源頼朝の再興としています。桜の名所として知られ、境内からは遠く海を見晴らして眺望がよいところです。寺には優秀な仏像が多く次の数点は国宝となっています。

  • 如意輪観音坐像(本尊)[国宝]一軀 木造、高さ1mの六臂の如意輪観音像です。素朴ですが一種優美な趣も備わり平安朝末期の作です。
  • 聖観音立像[国宝] 木造 藤原時代の一木彫像です。一軀
  • 不動明王坐像[国宝] 一軀 不動堂安置、木造、全身に布をまとい彩色を施した彫法精巧で写実味豊かな鎌倉初期の傑作です。
  • 弘法大師坐像[国宝] 一軀 大師堂安置、木造、不動明王と同時の作で比丘形肖像彫刻の佳作です。
※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
甲山大師(神呪寺)
かな
かぶとやまだいし(かんのうじ)
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
兵庫県西宮市甲山町25-1
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

同甲陽園驛の北一粁餘甲山の中腹にある。甲山は禿山の多い六甲山脈中、獨り鬱蒼たる樹木に蔽はれ、神功皇后三韓征伐後國家の守護として、金の兜六個その他の武器を藏め給ひし以來、地名を武庫、山を六甲と稱し、この山の形狀甲に似てその名を負ふと云ふ俗說がある。寺は弘法大師の開基と云ひ後源賴朝の再興と稱する。櫻花の名所として知られ、境內からは遠く海を見晴らして眺望がよい。寺には優秀な佛像多く左の數點は國寶となつて居る。

  • 如意輪觀音坐像(本尊)[國寶]一軀 木造、高さ三尺三寸の六臂の如意輪觀音像である。素朴であるが一種優美な趣も具はり平安朝末期の作である。
  • 聖觀音立像[國寶] 木造 藤原時代の一木彫像である。一軀
  • 不動明王坐像[國寶] 一軀 不動堂安置、木造、全身に布張して彩色を施した彫法精巧寫實味豐かな鐮倉初期の傑作である。
  • 弘法大師坐像[國寶] 一軀 大師堂安置、木造、不動明王と同時の作で比丘形肖像彫刻の佳作である。

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