愛宕公園

愛宕公園

昭和初期のガイド文

市内電車西久保巴町停留場の南、愛宕山にあり、面積約1万6,000m²(4,800坪)、山は海抜26mほどですが、東北西の三方向が開けていて展望がよいところです。園内には愛宕神社に東京中央放送局の演奏所などがああります。明治元年(1868年)に内務省地理局で東京市内の高低測量を行った際、この愛宕山の頂上と麓に起点を設け、頂上は海抜26m2361、麓は海抜6m1375と測定しました。今も東の男坂下にある鳥居の左柱に当時の記号のひとつが残っていて、これが日本での高低測量の最も古い記録です。愛宕神社では6月24日に千日参りが行われ、また7月26日の月待も賑わいます。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
愛宕公園
かな
あたごこうえん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
東京都港区愛宕1-5
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

市內電車西久保巴町停留場の南愛宕山にあり、面積約一六〇アール(四、八〇〇坪)、山は海拔二六米に過ぎないが、東北西の三方打ち開けて展望が利く。園內には愛宕神社及東京中央放送局の演奏所などがある。明治初年に內務省地理局で東京市內の高低測量を行つた際、この愛宕山の頂と麓に起點を設け、一は海拔二六米二三六一、一は海拔六米一三七五と測定した。今なほ東方男坂下鳥居の左柱に當時の記號の一つが殘つて居る、これがわが國に於ける高低測量の最も古きものである。愛宕神社には六月二十四日に千日參りが行はれまた七月二十六日の月待も賑ふ。

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