小豆島

小豆島
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

瀬戸内海で淡路島に次ぐ大きな島で、東西29km、南北15km、周囲144km、面積40km²あまりあります。古来讃岐に属し、現在も香川県の一部をなし、高松から土庄、坂手に至る航路が表口交通路となっています。近年は阪神方面からのアクセスとして大阪、神戸から福田港への航路も開かれています。

土地は一般に山岳性で、東西に走る背梁山脈から南に走る支脈は土庄、三都、田浦の三半島となり、池田湾および内海湾を抱いています。

地質は内海諸島共通の花崗岩質で、その上部を火山岩および安山岩が覆い、風化水蝕を受けて種々の奇形となり、なかでも寒霞渓の奇景は古来名高いところです。島の最高地は星ヶ城山の817mで、一帯に地勢急峻で傾斜地が多いところです。島民は農業、漁業に携わるものが大部分ですが、近年は工業が勃興して素麺、醤油の産額が多いところです。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行

令和に見に行くなら

名称
小豆島
かな
しょうどしま
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
香川県小豆郡小豆島町、土庄町
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

瀨戶內海中淡路に次ぐ大きな島で、東西二九粁、南北一五粁、周圍一四四粁、面積四〇方粁餘ある。古來讃岐に屬し、現に香川縣の一部をなし、高松から土庄、坂手に至る航路が表口交通路となつて居る。近來阪神方面からの捷路として大阪、神戶から福田港への航路も開かれて居る。

土地一般に山嶽性で、東西に走る背梁山脈から南に走る支脈は土庄、三都、田浦の三半島となり、池田灣及內海灣を抱いて居る。

地質は內海諸島共通の花崗岩質で、その上部を火山岩及安山岩が被ひ、風化水蝕を受けて種々の奇形を呈し、中にも寒霞溪の奇景は古來名高い。島の最高地は星ケ城山の八一七米で、一體に地勢急峻で傾斜地が多い。島民は農業、漁業に携はるものが大部分であるが、近年工業勃興して素麵、醤油の產額が多い。

小豆島のみどころ