高松・小豆島

たかまつ・しょうどしま

高松・小豆島のエリア一覧

高松・小豆島ガイド

本州と四国との最も速い交通路は宇野、高松間の省経営連絡船便です。高松は四国北部における交通の要点で、高徳線は東進して引田に至り、まさに阿波線と接続しようとしているところで、予讃本線は西進して丸亀、今治を経て松山に至り、さらに南予地方に延びつつあります。予讃本線多度津から南進する一線は阿波池田に至ってすでに徳島本線と接続し、徳島本線と高知線との間の工事も漸次進捗しつつあり、四国における鉄道交通も近い将来に整備される情勢です。

高徳線はほぼ讃岐街道と併行して、高松から東進し、香川、徳島両県境の大阪越を越えて吉野川を渡り徳島に至る予定で、現に讃岐の東端引田まで通じています。

高松を出て、高松市街の西側および南側を巡って、東に向かい、栗林を経て屋島に至ります。左窓に屋島および八栗五剣山を望みつつさらに東進し、志度を過ぎて一旦南下し、造田を経て東に折れます。讃岐津田を出ると左窓に津田松原および津田湾の風光が眺められ、さらに東進して、丹生、三本松、識岐白鳥を通り引田に着きます。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行

中国・四国のエリア