高松市

高松市
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

讃岐平野の北端内海岸に位置しもと笶原の郷の洲嶼で八輪島と呼びましたが、安土桃山時代の天正年間(1573~1592年)生駒氏の築城以来高松と改め、江戸時代前期の寛永年間(1624~1644年)松平氏が水戸から移封されて以来明治維新まで、その城下街として繁昌しました。明治23年(1890年)市制を施き、高松港の築港以来さらに繁栄して、今や地域10km²、人口8万2,000人を数えるに至りました。

市の主要物産は和紙、彫抜漆器、日傘、鋳物などの古来の産業によるもののほか、近来綿糸紡績が盛んとなり、その産額は著しいものです。

市内の繁華な通りは片原町、丸亀町、兵庫町、南新町で商店が並び、また内町、百間町には娯楽場が多いところです。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行

令和に見に行くなら

名称
高松市
かな
たかまつし
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
香川県高松市
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

讃岐平野の北端內海岸に位しもと笶原の鄕の洲嶼で八輪島と呼んだが、天正年閒生駒氏の築城以來高松と改め、寬永年閒松平氏が水戶から移封されて以來明治維新まで、その城下街として繁昌した。明治二十三年市制を施き、高松港の築港以來愈々繁榮して、今や地域一〇方粁、人口八萬二千を算するに至つた。

市の主要物產は和紙、彫拔漆器、日傘、鑄物などの古來の產業によるものゝ外、近來綿絲紡績が盛んとなり、その產額が著しい。

市內の繁華な通は片原町、丸龜町、兵庫町、南新町で商店が櫛比し、また內町、百閒町には娛樂場が多い。

高松のみどころ