中山神社

中山神社[國幣中社]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

津山駅の北約4km、一宮村西一宮にあり、自動車の便があります。飛鳥時代の慶雲4年(707年)3月ここに勧進した古社で、金山彦命を祀っています。延喜の制名神大社に列し、古来美作国一宮として歴朝の崇敬が篤いところでした。本殿桁行三間、単層、屋根入母屋造、檜皮葺で本殿と拝殿との間には幣殿と見るべき小屋があり、本殿の右に長殿、左に虎の間が両翼をなし、拝殿の前の神門の両袖から瑞垣が出て、本殿の外周を囲んでいて、その平面は非常に変わっています。本殿は室町時代の天文2年(1533年)4月火災に罹り、永禄2年(1559年)尼子晴久が再建したところで、室町時代末期の特徴が見られ、現在国宝に指定されています。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行
中山神社

令和に見に行くなら

名称
中山神社
かな
なかやまじんじゃ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
岡山県津山市一宮695
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の北約四粁、一宮村西一宮にあり、自動車の便がある。慶雲四年三月こゝに勸進した古社で、金山彥命を祀つて居る。延喜の制名神大社に列し、古來美作國一宮として歷朝の崇敬あつかつた。本殿桁行三閒、單層、屋根入母屋造、檜皮葺で本殿と拜殿との閒には幣殿と見るべき小屋あり、本殿の右に長殿、左に虎の閒が兩翼をなし、拜殿の前の神門の兩袖から瑞垣が出て、本殿の外周を圍んで居り、その平面頗る奇である。本殿は天文二年四月火災に罹り、永祿二年尼子晴久の再建する所で、室町時代末期の特徵を有し、今國寶に指定されて居る。

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