乙島

乙島
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

門川駅の沖合約1.5km、門川町門川尾末の海中にあります。海抜79mの小島で、西本陸に面するところは鬱蒼とした樹林に覆われ、東外洋に面するところは石英粗面岩の柱状節理縦に排列して、高さ約50mの断崖となり、崖下に著しい隆起海岸があります。島上にシイ、クスノキ、松等の美林が繁茂し、なかにビロウ等の暖地性植物を生じています。外洋に面して南側に4個、東側に3個、北側に1個の洞窟があり、竜宮覗が最も知られ、各洞窟とともに柱状節理の景観に富んでいます。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
乙島
かな
おとじま
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
宮崎県東臼杵郡門川町門川尾末
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

門川驛の沖合約一粁半、門川町門川尾末の海中にある。海拔七九米の小島で、西本陸に面するところは鬱葱たる樹林に蔽はれ、東外洋に面するところは石英粗面岩の柱狀節理縱に排列して、高さ約五〇米の斷崖を成し、崖下に著しい隆起海岸がある。島上に椎、樟、松等の美林繁茂し、中に蒲葵等の暖地性植物を生ずる。外洋に面して南側に四箇、東側に三箇、北側に一箇の洞窟存し、龍宮覗最も著はれ、各洞窟と共に柱狀節理の景觀に富んで居る。

日向・川南のみどころ