斑鳩寺
昭和初期のガイド文
播電鉄道太子の西南約300m、斑鳩村鵤にあります。寺地は推古天皇の時代、聖徳太子が勝鬘経講説の際に播磨国揖保郡の水田360町を賜ったその故地と伝え、聖徳太子と因縁ある寺として名高く、現存寺塔の主なものには太子殿、講堂および三重塔等があります。
講堂 仁王門を入って正面にあり、五間五面単層屋根入母屋造、本瓦葺、江戸時代の建築です。堂の本尊は国宝に編入されている秘仏釈迦、薬師、観音の三巨像、いずれも木造で飛鳥時代彫刻の手法を用いた鎌倉時代の雄大な作です。
太子殿 仁王門を入って左手にあり、五間五面入母屋造本瓦葺の拝殿の後方に、屋根檜皮葺、内部極彩色の八角三層の堂宇に聖徳太子の像を安置しています。
三重塔[国宝] 仁王門を入って右手にあり、方三間屋根本瓦葺、朱塗の塔で、腰に高欄付廻縁をめぐらし、桝組には唐様三手先を用い、尾棰を加え、中備には蓑束を置き、形態の整った室町時代の建築です。
- 宝物
- 次の宝物はいずれも京都博物館出陣
- 釈迦三章十六羅漢像[国宝] 紺紙金泥 5幅
- 聖徳太子勝鬘講讃図[国宝] 絹本著色 1幅
- 日光月光菩薩立像[国宝] 木造 2体
- 十二神将立像[国宝] 木造 8体
令和に見に行くなら
- 名称
- 斑鳩寺
- かな
- いかるがでら
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 兵庫県揖保郡太子町鵤709
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
播電鐵道太子の西南約三〇〇米、斑鳩村鵤にある。寺地は推古天皇の御世聖德太子勝鬘經講說の時に播磨國揖保郡の水田三百六十町を賜つたその故地と傳へ、聖德太子と因緣淺からざる寺として名高く、現存寺塔の主なるものには太子殿、講堂及三重塔婆等がある。
講堂 仁王門を入つて正面にあり、五閒五面單層屋根入母屋造、本瓦葺、江戶時代の建築である。堂の本尊は國寶に編入されて居る祕佛釋迦、藥師、觀音の三巨像、何れも木造にして飛鳥時代彫刻の手法を摹した鐮倉時代の雄大な作である。
太子殿 仁王門を入つて左手にあり、五閒五面入母屋造本瓦葺の拜殿の後方に、屋根檜皮葺、內部極彩色の八角三層の堂宇に聖德太子の像を安置して居る。
三重塔婆[國寶] 仁王門を入つて右手にあり、方三閒屋根本瓦葺、朱塗の塔婆で、腰に高欄付廻緣をめぐらし、桝組には唐樣三手先を用ゐ、尾棰を加へ、中備には蓑束を置き、形態の整つた室町時代の建築である。
- 寶物
- 左記寶物は何れも京都博物館出陣
- 釋迦三章十六羅漢像[國寶] 紺紙金泥 五幅
- 聖德太子勝鬘講讃圖[國寶] 絹本著色 一幅
- 日光月光菩薩立像[國寶] 木造 二軀
- 十二神將立像[國寶] 木造 八軀