演劇博物館

演劇博物館
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

早稲田大学の構内にあります。早稲田大学名誉教授坪内雄蔵氏の業績を記念するため、昭和3年(1928年)に創建され、面積約1,700m²(500坪)、陳列室、図書閲覧室、書庫などを備えています。

建築様式はエリザベス朝式とされ、主としてシェークスピア時代の劇場フォーチュン座の構造を模したもので、正面玄関は劇場の舞台となっていて実演に適し、前方に屈折した両翼の内側の窓は桟敷に相当する観覧席となっています。陳列品の種類は芝居錦絵、劇場看板などが主なもので、参考図書には舞台芸術に関するもの、歌舞伎台帳、評判記、狂言および顔見世番付、狂言絵本、役割番付などが多く集められています。当博物館は広くこの道の研究機関として公開し、時々特別展や講演会が催されます。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
演劇博物館
かな
えんげきはくぶつかん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
東京都新宿区西早稲田1-6-1 早稲田大学内
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

早稻田大學の構內にある。早稻田大學名譽敎授坪內雄藏氏の業績を記念するため、昭和三年に創建され、面積約一七アール(五〇〇坪)、陳列室、圖書閱覽室、書庫などを有して居る。

建築の標式はエリザベス朝式と稱し、主として沙翁時代の劇場フオーチユン座の構造を模したもので、正面玄關は該劇場の舞臺であるから實演に適し、前方に屈折せる兩翼の內側の窗は棧敷に相當する觀覽席となるのである。陳列品の種類は芝居錦繪、劇場看板などが主なるもので、參考圖書には舞臺藝術に關するもの、歌舞伎臺帳、評判記、狂言及顏見世番附、狂言繪本、役割番附などが多く蒐められて居る。當博物館は廣く斯道の硏究機關として公開し、時々特種の展覽會或は講演會が催される。

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