歌舞伎座

歌舞伎座

昭和初期のガイド文

市内電車歌舞伎座前下車、京橋区木挽町三丁目にあり、明治22年(1889年)設立、現在の建物は大正14年(1925年)の竣工となり、鉄骨鉄筋コンクリート構造による日本宮殿風の典雅な建物です。4階建てで地下室があり、総建坪1万4,000m²(4,300坪あまり)、収容人員は2,500人、本舞台は幅約60m、奥行約31m、約1,000m²(300坪)で、ほかに300m²(100坪)の脇舞台と後舞台があり、総計約1,700m²(500坪)に近い大舞台で、日本演劇の特徴となる廻り舞台は直径約18m、蛇の目の幅約2.4m、中の廻り舞台約14mの大きさです。演劇は松竹興行の経営ですが、俳優中村歌右衛門、片岡仁左衛門、市川中車、市村羽左衛門、市川左団次、尾上菊五郎、中村吉右衛門、市川猿之助などによって多く演じられます。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
歌舞伎座
かな
かぶきざ
種別
レジャー
状態
状態違うが見学可
備考
現在の建物は平成25年(2013年)に建て替えられたものです。
住所
東京都中央区銀座4-12-15
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

市內電車歌舞伎座前下車、京橋區木挽町三丁目にあり、明治二十二年設立、現今の建物は大正十四年の竣工にかゝり、鐵骨鐵筋コンクリート構造による日本宮殿風の典雅な建物である。四階建で地下室があり、總建坪一四〇アール(四、三〇〇坪餘)、收容人員は二、五〇〇人、本舞臺は幅約六〇米(二四閒)、奧行約三一米(一二閒)、約一〇アール(三〇〇坪)で、他に三アール(一〇〇坪)の脇舞臺と後舞臺があり、總計約一七アール(五〇〇坪)に近い大舞臺で、日本演劇の特徵とする廻り舞臺は直徑約一八米(六〇尺)、蛇の目の幅約二米四(八尺)、中の廻り舞臺約一四米(四六尺)の大きさである。演劇は松竹興行の經營であるが、俳優中村歌右衞門、片岡仁左衞門、市川中車、市村羽左衞門、市川左團次、尾上菊五郞、中村吉右衞門、市川猿之助などによつて多く演ぜられる。

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