八栗寺

八栗寺[眞言宗大覺寺派]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

四国水電八栗の東北4km、牟礼村牟礼の五剣山腹にあり、自動車およびケーブルカーの便があります。四国遍路第85番の札所です。奈良時代の延暦年間(782~806年)弘法大師の開創ですが、安土桃山時代の天正年間(1573~1592年)兵火に罹り、文禄年間(1592~1596年)に至り無辺上人が再興しました。後、藩祖松平頼重が大いに伽藍を修覆し、現在の本尊聖観音像はその際の寄進になるものといいます。本堂、歓喜天堂、通夜堂があります。五剣山はその尖峰を一剣二剣と称し、五剣におよび、第一剣峯は最高峰をなし、最も海に近く、瀬戸内海の望楼台となっています。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行
五剣山

令和に見に行くなら

名称
八栗寺
かな
やくりじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
香川県高松市牟礼町牟礼字八栗3416
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

同八栗の東北四粁、牟禮村牟禮の五劍山腹にあり、自動車及ケーブルカーの便がある。四國遍路第八十五番の札所である。延曆年閒弘法大師の開創であるが、天正年閒兵燹に罹り、文祿年閒に至り無邊上人が再興した。後、藩祖松平賴重大いに伽藍を修覆し、今の本尊聖觀音像はその際の寄進にかゝると云ふ。本堂、歡喜天堂、通夜堂がある。五劍山はその尖峰を一劍二劍と稱し、五劍に及び、第一劍峯は最高峯を成し、最も海に近く、瀨戶內海の望樓臺をなして居る。

屋島・八栗のみどころ