岩屋寺石仏
大分岩屋寺石佛[指定史蹟]
昭和初期のガイド文
元町石仏の西南200m、同一丘腹の西側で、市内古国府岩屋寺にあります。仏、菩薩等を半肉彫したもので俗に薬師十二神将と称し、大小17体の彫像がありますが、岩質粗鬆のため、多聞天および十一面観音像以外は原型を留めていません。ただ観音像は見もので、赤色の傅彩を施した跡をとどめています。製作は平安時代でしょう。この群像の東約9mの丘腹に石造の千仏龕を嵌め込んだものあり、1個は墜落し破壊され、ひとつは原位置にありますが、仏体はいずれもほとんど打欠かれています。
※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 岩屋寺石仏
- かな
- いわやじせきぶつ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 大分県大分市上野丘東5
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
元町石佛の西南二〇〇米、同一丘腹の西側で、市內古國府岩屋寺にある。佛、菩薩等を半肉彫したもので俗に藥師十二神將と稱し、大小十七軀の彫像があるが、岩質粗鬆のため、多聞天及十一面觀音像を除いた以外は漫漶甚だしい。唯觀音像はその作見るべく、赤色の傅彩を施した迹をとどめて居る、製作は平安時代であらう。この群像の東方約九米の丘腹に石造の千佛龕を嵌込んだものあり、一個は墜落し破壞され、一は原位置にあるが、佛體は何れも殆んど打缺かれて居る。