二股温泉

二股溫泉
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

二股駅の西9km、駄馬の便があります。長万部川の上流の地で周囲は原始的森林に覆われ、浴舎は放射性石灰華の段丘上にあり、その亀裂から温泉がこんこんと湧出しています。湯は渓谷に流れて結晶が沈殿し、幅22m、長さ54mの丘状となって堆積しその壮観はほかに見ることがないものです。温泉は含塩泉で温度38~49度、創傷、結核性諸症、リウマチ、皮膚病などに効くといいます。旅館はラヂオ温泉旅館。

※底本:『日本案内記 北海道篇(五版)』昭和11年(1936年)発行

令和に見に行くなら

名称
二股温泉
かな
ふたまたおんせん
種別
温泉
状態
現存し見学できる
備考
何度か経営者が変わり現在は「二股らぢうむ温泉」という名称となっています。
住所
北海道山越郡長万部町大峯32
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

二股驛の西九粁、駄馬の便がある。長萬部川の上流の地で周圍は原始的森林に蔽はれ、浴舍は放射性石灰華の段丘上にあり、その龜裂から溫泉が滾々と湧出して居る。湯は溪谷に流れて結晶沈殿し、幅二二米、長さ五四米の丘狀をなして堆積しその壯觀他に見るべからざるものがある。溫泉は含鹽泉で溫度三十八度乃至四十九度、創傷、結核性諸症、リウマチス、皮膚病などに效くと云ふ。旅館 ラヂオ溫泉旅館。

二股・黒松内のみどころ