船橋無線電信所
船橋無線電信所
昭和初期のガイド文
船橋駅の北約2km、塚田村行田新田にあり、主塔の高さ200m、ここから傘形に空中線を張り、支柱18本を400mの距離に樹立しています。海軍省が大正5年(1916年)に建設したもので、目下東京無線電信局にて通信を取り扱っています。この局では大正5年ハワイを対手としてアメリカと通信を開始し、その後東京天文台から発する中央標準時の放送、ニュース、航行警報、気象電報などの放送を相次いで開始しましたが、大正10年(1921年)からは対米通信業務は原ノ町送信所に譲り、現在は南洋群島との通信を取り扱っています。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 船橋無線電信所
- かな
- ふなばしむせんでんしんじょ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存しない
- 備考
- 昭和47年(1972年)に解体されています。現在の行田公園周辺で、記念碑が立っています。
日本案内記原文
驛の北方約二粁、塚田村行田新田にあり、主塔の高さ二〇〇米、これより傘形に空中線を張り、支柱十八本を四〇〇米の距離に樹立す。海軍省が大正五年に建設したもので、目下東京無線電信局にて通信を取扱ふ。この局では大正五年ハワイを對手として對米國通信を開始し、その後東京天文臺より發する中央標準時の放送、ニユース、航行警報、氣象電報などの放送を相次いで開始したが、大正十年からは對米通信業務は原ノ町送信所に讓り、今は南洋群島との通信を取扱ふ。