家原寺

家原寺[古義眞言宗]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

阪和電鉄上野芝の南約1.7km、八田荘村字家原寺にあります。本尊は高さ5cmほどの黄金文殊菩薩像で、家原の文殊といって1月15日と3月21日の御影供には、大阪、堺からの参詣者が多く訪れます。この寺は文武天皇の頃、飛鳥時代の慶雲元年(704年)僧行基がその出生地に創建したものだといい、叡尊興正菩薩の再興となります。奈良時代の天平2年(730年)の建築とされる南大門が遺存し、楼門の礎石も残っています。寺宝の絹本着色行基菩薩行状絵伝三幅は鎌倉時代の作で国宝に指定されています。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
家原寺
かな
えばらじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
大阪府堺市西区家原寺町1-8-20
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

阪和電鐵上野芝の南約一粁七、八田莊村字家原寺にあり。本尊は高一寸八分の黃金文殊菩薩像で、家原の文殊と云つて一月十五日と三月二十一日の御影供には、大阪、堺からの參詣者が多い。當寺は文武天皇の慶雲元年僧行基がその出生地に創建したものだと云ひ、叡尊興正菩薩の再興に係る。天平二年の建築と稱する南大門が遺存し、樓門の礎石も殘つて居る。寺寶の絹本着色行基菩薩行狀繪傳三幅は鐮倉時代の作で國寶に指定されて居る。

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