南部梅林
南部の梅林
昭和初期のガイド文
南部駅付近一帯はいわゆる日本一の梅林です。梅林のあるところは駅の北の上南部村の徳蔵、筋、谷口、晩稲、本庄、熊岡から駅の東南部町埴田などにかけて、栽培段別600万m²あまり、梅樹20万本にのぼり、2月から3月にかけての梅花期には、丘も谷も野も川も梅花の香が漂います。晩稲の丘上は香雲丘といい一目三万本の称あり、花の時期には料亭が設けられます。
この梅林から産する生梅の実は約6万石にのぼり、大部分は梅干として東京地方に送られます。
※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 南部梅林
- かな
- みなべばいりん
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 和歌山県日高郡みなべ町晩稲
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
南部驛附近一帶は所謂日本一の梅林である。梅林のあるところは驛の北の上南部村の德藏、筋、谷口、晚稻、本庄、熊岡から驛の東南部町埴田などにかけて、栽培段別六萬餘アール、梅樹二十萬本に上り、二月から三月にかけての梅花期には、丘も谷も野も川も梅花の香に漂ふ。晚稻の丘上は香雲丘と云ひ一目三萬本の稱あり、花期には料亭が設けられる。
この梅林より產する生梅の實は約六萬石に上り、大部分は梅干として東京地方に送るのである。