鹿ヶ壺甌穴

鹿ケ壺甌穴
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

福崎駅の西25km、姫津線東觜崎の北25kmあまり、富栖村皆河字坪ヶ谷にあります。福崎、東觜崎から途中まで自動車の便があります。甌穴は揖保川の支流林田川の上流、海抜250~300mの石英粗面岩からなる地にあり、大きなものは鹿ヶ壺、底無、駒の立洞、五郎田壺、雑桶壺、鳥のしこみ、五郎在壺の9か所で、小さなものは数個あります。これらのなかで鹿ヶ壺は最大にして、長径7.4m、短径4.7mにおよび、深さは底無が最大で5.1mに達します。夏の旱魃に際しては、村民がここに来て、雨を乞う風習が残っています。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
鹿ヶ壺甌穴
かな
しかがつぼおうけつ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
兵庫県姫路市安富町関
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

福崎驛の西二五粁、姬津線東觜崎の北二五粁餘、富栖村皆河字坪ケ谷にあり。福崎、東觜崎から途中まで自動車の便がある。歐穴は揖保川の支流林田川の上流、海拔二五〇米乃至三〇〇米の石英粗面岩より成れる地にあり、大なるものは鹿ケ壺、底無、駒の立洞、五郞田壺、雜桶壺、鳥のしこみ、五郞在壺の九箇で、小なるものは數個ある。これ等の中鹿ケ壺は最大にして、長徑七米四、短徑四米七に及び、深さは底無が最大で五米一に達する。夏季旱魃に際しては、村民こゝに來り、雨を乞ふ風習を存する。

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