白山神社
白山神社
昭和初期のガイド文
宇治駅の西南2km。宇治町白川にあります。この地はもと藤原頼通の娘、四条皇太后が隠棲した金色院のあったところと伝わり、白山神社はその鎮守社であったといいます。
現在の本殿は一間社流造、屋根板葺で室町時代の建立になり、拝殿は方三間、単層、屋根四注造、茅葺で、もと宇治離宮の建物を移建したものといいます。平安時代の久安2年(1146年)の創建と伝わり、棟札に建治3年(1277年)修補の銘がありますが、ともに国宝に指定されています。社宝に伊邪那美尊および十一面観音の立像があります。いずれも木造、藤原時代の作で国宝に指定されています。
※底本:『日本案内記 近畿篇 上(初版)』昭和7年(1932年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 白山神社
- かな
- はくさんじんじゃ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 京都府宇治市白川娑婆山
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
宇治驛の西南二粁。宇治町白川にある。この地はもと藤原賴通の女、四條皇太后が隱棲した金色院のあつた所と傳へ、白山神社はその鎭守社であつたと云ふ。
今の本殿は一閒社流造、屋根板葺で室町時代の建立にかゝり、拜殿は方三閒、單層、屋根四注造、茅葺で、もと宇治離宮の建物を移建したものと云ひ、久安二年の創建と傳へ、棟札に建治三年修補の銘があるが、共に國寶に指定されて居る。社寳に伊邪那美尊及十一面觀音の立像がある。何れも木造、藤原時代の作で國寶に指定されて居る。