枇榔島亜熱帯性植物群落
枇榔島熱帶性植物群落[指定天然記念物]
※現代の景観です。
昭和初期のガイド文
志布志町の南おおよそ5.5km、有明湾の北辺に位置し、海抜100m、周囲約4kmに過ぎない小島で、もと蒲葵島と記されました。植物は150種あまりあるいは97種と称され、そのなかで亜熱帯および熱帯的のものはビロウ、ハマビワ、ハマヒサカ等23種と称されます。蒲葵は全島に散在しますが、北部に少なく、南部に多く、海岸から漸次高所におよび、30m近いところにまでおよんでいます。繁殖の最も濃厚なところは東南部です。茎の太さは目通75cm内外、高さは9~10mのものが多いところです。
※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 枇榔島亜熱帯性植物群落
- かな
- びろうじまあねったいせいしょくぶつぐんらく
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 鹿児島県志布志市志布志町帖向川原
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
志布志町の南方凡そ五粁半、有明灣の北邊に位し、海拔一〇〇米、周圍約四粁に過ぎない小島で、もと蒲葵島と記された。植物は百五十種餘或は九十七種と稱され、その中亞熱帶及熱帶的のものはびらう、はまびは、はまひさか等二十三種と稱される。蒲葵は全島に散在するが、北部に少く、南部に多く、海岸から漸次高所に及び、三〇米近いところにまで及んで居る。繁殖の最も濃厚なところは東南部である。莖の太さは目通七五糎內外、高さは九米乃至一〇米のものが多い。