北海道神宮
昭和初期のガイド文
札幌駅の西南約4km、市外円山にあり、電車および自動車の便があります。
祭神は三座、大国魂神、大己貴神および少彦名神を祀ります。明治2年(1869年)神祇官において鎮座祭を行い、同年9月御霊代を奉護し、札幌開拓使仮座舎の側に祠を建て、4年5月今の地に鎮座されました。はじめ国幣小社でしたが累進して明治32年(1899年)7月官幣大社に昇格されました。
本社は北海道開拓の当時、その守護神として国土経営の神を勅祭されたもので、実に北海道全土の総鎮守です。現在の社殿は明治44年(1911年)伊勢神宮式年造替の古材を賜り、それを使用して建てたもので大正4年(1915年)に完成しています。その形式は神明造が少し変化したもので、拝殿と本殿は渡殿によって連結されています。北海道の神社の多くはこの形式によっています。このほか神与殿、斎館および参集所等があり、境内は広く多数の桜の木があり紅山桜の並木は花の季節には美観を呈します。
例祭は6月15日、官祭のほか神輿渡御の儀があり、大いに賑わいます。
令和に見に行くなら
- 名称
- 北海道神宮
- かな
- さっぽろじんじゃ(ほっかいどうじんぐう)
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 備考
- 当時は札幌神社と呼ばれていました。
- 住所
- 北海道札幌市中央区宮ヶ丘474
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
札幌驛の西南約四粁、市外圓山にあり、電車及自動車の便がある。
祭神三座、大國魂神、大己貴神及少彥名神を祀る。明治二年神祇官に於て鎭座祭を行ひ、同年九月御靈代を奉護し、札幌開拓使假座舍の側に祠を建て、四年五月今の地に鎭座せられた。はじめ國幣小社であつたが累進して明治三十二年七月官幣大社に昇格せられた。
本社は北海道開拓の當時、その守護神として國土經營の神を敕祭せられたのであつて、實に北海道全土の總鎭守である。現在の社殿は明治四十四年伊勢神宮式年造替の古材を賜はり、それを使用して建てたもので大正四年に完成された。その形式は神明造の稍々變化したもので、拜殿と本殿は渡殿によつて連結されて居る。北海道神社の多くは本社の形式によつて居る。この外神與殿、齋館及參集所等あり、境內廣く多數の櫻樹を有し紅山櫻の竝木は花季美觀を呈する。
例祭六月十五日、官祭の外神輿渡御の儀あり、大いに賑ふ。
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