塩江温泉

鹽の江鑛泉
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

高松駅の南27km、自動車ならびに電車の便があります。電車は琴平電鉄仏生山で塩の江温泉軌道に乗換えます。篝谷山の麓、塩の江川に臨んだ幽邃境で、聖武天皇の御代行基の発見と伝え、後に弘法大師もここに来て浴湯の法を教えたと伝えています。鉱泉は淡黄色を帯びた硫黄泉で加熱していて、皮膚病、リウマチ、胃腸病、花柳病、婦人病などに効くといいます。近年旅館花屋の経営により、大浴場、所属少女歌劇が設けられ、面目を一新しました。付近には薬師山、熊野権現社、月見橋、岩部橋、玉露崖、鎧岩、不岩動の滝などの勝があります。旅館は花屋、塩の江館。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行

令和に見に行くなら

名称
塩江温泉
かな
しおのえおんせん
種別
温泉
状態
現存し見学できる
住所
香川県高松市塩江町
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

高松驛の南二七粁、自動車竝に電車の便がある。電車は琴平電鐵佛生山にて鹽の江溫泉軌道に乘換へるのである。篝谷山の麓鹽の江川に臨んだ幽邃境で、聖武天皇の御代行基の發見と傳へ、後弘法大師もこゝに來りて浴湯の法を敎へたと傳へて居る。鑛泉は淡黃色を帶びた硫黃泉で加熱して居り、皮膚病、リウマチス、胃腸病、花柳病、婦人病などに效くと云ふ。近年株式組織の旅館花屋の經營により、大浴場、所屬少女歌劇の設あり、面目を一新した。附近には藥師山、熊野權現社、月見橋、岩部橋、玉露崖、鎧岩、不岩動の瀧などの勝がある。旅館 花屋、鹽の江館。

仏生山・塩江のみどころ