草間の間歇冷泉

草閒村閒歇冷泉[指定天然記念物]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

井倉駅の東方約7km、草間村草間字馬繋佐伏川の右岸にあり、1日2回~3回間歇的に噴出し、馬繋の潮瀑ともいいます。川の水面から約7.3m、石灰岩の断崖に沿って幅約45cm、高さ約90cmの洞口があり、洞口から清泉が湧出して高さ約3.6m、幅60cmあまりの瀑布となり、満潮の時は水量多く、干潮の時は水量が少ないから潮瀑の名が起ったといいます。湧出時間はほとんど50分であることが観察されています。冷泉は地中の洞窟内に溜まった地下水が瀑布となって外部に流出するもののため、雨量の多少および四季によって間歇の時期に多少の差異が生じるのはしようがないことです。

※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行

令和に見に行くなら

名称
草間の間歇冷泉
かな
くさまのかんけつれいせん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
岡山県新見市草間
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

井倉驛の東方約七粁、草閒村草閒字馬繋佐伏川の右岸にあり、一日二回乃至三回閒歇的に噴出し、馬繋の潮瀑とも云ふ。川の水面より約七米三、石灰岩の斷崖に沿うて幅約四五糎、高さ約九〇糎の洞口あり、洞口より淸泉湧出して高さ約三米六、幅六〇糎餘の瀑布をなし、滿潮の時は水量多く、干潮の時は水量が少いから潮瀑の名が起つたと云ふ。湧出時閒が殆ど五十分であることを觀察したものがある。冷泉は地中の洞窟內に瀦溜する地下水が瀑布となつて外部に流出するのであるから、雨量の多少及四季によつて閒歇の時期に多少の差異は免れないであらう。

新見のみどころ