五島

五島
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

長崎、佐世保から汽船の便があります。西彼杵半島の西、平戸島長軸の延長線上にある列島で、五個の主島をもつことからこの名があります。主島は福江、奈留、若松、中通、宇久の諸島で福江島が最も大きく、中通島がこれに次ぎます。中世層、火成岩等からなり、平野に乏しいですが、水産は豊富で、イワシ、ブリ、タイ、イカ等の漁獲は年額180万円、スルメ、カツオブシその他の製造物は年産額83万円あり、女男列島付近に産する珊瑚、有川付近の捕鯨も知られています。さらに本島には生牛の産多く、五島牛と称されています。住民は10万を超え、主な町は富江、福江です。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
五島
かな
ごとう
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
長崎県五島市
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

長崎、佐世保から汽船の便がある。西彼杵半島の西方、平戶島長軸の延長線上にある列島で、五個の主島を有するからこの名がある。主島は福江、奈留、若松、中通、宇久の諸島で福江島最も大きく、中通島がこれに次ぐ。中世層、火成岩等より成り、平野に乏しいが、水產は豐富で、鰮、鰤、鯛、柔魚等の漁獲年額百八十萬圓、鯣、鰹節その他の製造物年產額八十三萬圓あり、女男列島附近に產する珊瑚、有川附近の捕鯨も知られて居る。尙本島には生牛の產多く、五島牛と稱せられて居る。住民は十萬を超え、主な都邑は富江、福江である。

五島列島のみどころ