七ツ釜鍾乳洞

七ツ釜鍾乳洞
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

長崎から陸路約59km、付近まで自動車の便があります。また長崎、佐世保から七釜まで定期船の便もあります。丘陵の中央部にある一大洞穴で、俗に七釜鍾乳洞といいます。入口は北面して高さ約1.8m、幅約1.5m。入口から9mくらいは通路平坦ですが、ここから先は狭道で匍匐して行きます。洞口からおおよそ55mのところに高さ約9mの清水滝があります。滝を過ぎればさらに道が開け、約73m進めば白宮殿という広さ八畳敷くらいの広間があり、天井および両壁は鍾乳石で覆われています。さらに進めば大小長短の鍾乳石、石筍があって奇観を呈します。入口より400mのところに霊泉滝があります。ここから奥は探勝不可能で、洞の全長約500mといいます。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
七ツ釜鍾乳洞
かな
ななつがましょうにゅうどう
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
長崎県西海市中浦北郷2541-1
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

長崎から陸路約五九粁、附近まで自動車の便がある。また長崎、佐世保から七釜まで定期船の便もある。丘陵の中央部にある一大洞穴で、俗に七釜鍾乳洞と云ふ。入口は北面して高さ約一米八、幅約一米半。入口から九米位は通路平坦であるが、これより先は狹道で匍匐して行く。洞口より凡そ五五米にして高さ約九米の淸水瀧がある。瀧を過ぐれば更に道開け、約七三米進めば白宮殿と云ふ大さ八疊敷位の廣閒があり、天井及兩壁は鍾乳石を以て蔽はれて居る。更に進めば大小長短の鍾乳石、石筍があつて奇觀を呈する。入口より四〇〇米のところに靈泉瀧がある。これより奧は探勝不可能で、洞の全長約五〇〇米と云ふ。

西彼杵のみどころ