専称寺の阿弥陀像

專稱寺阿彌陀像

昭和初期のガイド文

[国宝] 専称寺阿弥陀像は、黒田原駅から南へ約8kmの場所に位置する伊王野町の専称寺に安置されています。この阿弥陀像は金銅製の立像で、蓮華座を欠いているものの、全身が金色に輝いています。高さは約45cmで、鎌倉時代の優れた作品とされています。像の背面には以下のような銘文が刻まれています。
文永四年(鎌倉時代、1267年)丁卯五月日 下野国北条郡那須荘伊王野郷 願主左衛門尉藤原資長也 仏師藤原光高
この銘文により、資長は那須与一宗隆の孫であり、伊王野氏の祖先であると伝えられています。また、「北条郡」という古称が確認できる貴重な資料でもあります。仏師光高についても、この地方の工匠であったと考えられています。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
専称寺の阿弥陀像
かな
せんしょうじのあみだぞう
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
栃木県那須郡那須町伊王野1622
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

[國寶] 黑田原驛の南約八粁、自動車の便あり、伊王野町專稱寺にある。金銅の立像で蓮座を缺くも全身金色に輝き高さ四五糎、鎌倉時代の優秀な作で背面に
文永四年丁卯五月日下野國北條郡那須庄伊王野郷 願主左衞門尉藤原資長也 佛師藤原光高
の鐫銘がある。那須與一宗隆の孫で、この地の領主那須七騎の一なる伊王野氏の遠祖である。資長の名と北條郡の古稱がこの銘文で傳へられて居るのは珍らしく、佛師光高もこの地方の工匠であらう。

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