七折鍾乳洞
七折鍾乳洞[指定天然記念物]
昭和初期のガイド文
延岡駅の西43km、七折村徳富にあり、自動車の便があります。徳富集落の南を西北から東南に走る山脈の中腹に位置し、時代未詳の粘板岩、千枚岩、砂岩の累層中に挟まれる石灰岩中に開口し、本洞および支洞の2部に分かれ、総延長140mにおよびます。多くの石鍾乳、石筍、石柱、石幕等のほか、菊花状となった方解石の針状結晶の放射晶群をもつこと、洞底に多量の粘土を堆積することは、この洞窟の大部分がかつて水で充填されていたことを示すもので、石灰洞としてまれに見る現象です。
※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 七折鍾乳洞
- かな
- ななおれしょうにゅうどう
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 宮崎県西臼杵郡日之影町大字七折徳富
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
延岡驛の西四三粁、七折村德富にあり、自動車の便がある。德富部落の南を西北から東南に走る山脈の中腹に位し、時代未詳の粘板岩、千枚岩、砂岩の累層中に挾まれる石灰岩中に開口し、本洞及支洞の二部に分れ、總延長一四〇米に及ぶ。數多の石鍾乳、石筍、石柱、石幕等の外、菊花狀をなせる方解石の針狀結晶の放射晶群を有すること、洞底に多量の粘土を堆積せることは、該洞窟の大部分が嘗て水を以て充填されたことを證するもので、石灰洞として稀に見る現象である。