唐仁古墳群

唐仁古墳群[指定史蹟]
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

古江線串良駅の南4km、肝属郡東串良村唐仁町の大塚と呼ぶ前方後円墳を中心として大小百数十基の古墳群で、大塚古墳の上には大塚神社の社殿があり、拝殿と本殿との間の渡廊の下に割石積の石室が残り、天井石が露出しています。石室内部には刳抜石棺があり、棺外には発掘の際鉄甲が安置されていたといいます。付近に役所塚、福留塚、その他の円墳、小形前方後円墳が多数あり、肝属川を隔てた高山村塚崎には前方後円墳、円墳約30基があり、方格丁字鏡、直刀等を出土しています。宮崎付近の西都原古墳群と南北相対照して顕著な群集地となっていて、かつ、上代古墳分布のほぼ南限となっています。

※底本:『日本案内記 九州篇(六版)』昭和13年(1938年)発行

令和に見に行くなら

名称
唐仁古墳群
かな
とうじんこふんぐん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
鹿児島県肝属郡東串良町
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

古江線串良驛の南四粁、肝屬郡東串良村唐仁町の大塚と呼ぶ前方後圓墳を中心として大小百數十基の古墳群で、大塚古墳の上には大塚神社の社殿あり、拜殿と本殿との閒の渡廊の下に割石積の石室存し、天井石が露出して居る。石室內部には刳拔石棺があり、棺外には發掘の際鐵甲が安置せられたと云ふ。附近に役所塚、福留塚、その他の圓墳、小形前方後圓墳が多數に存し、肝屬川を隔てた高山村塚崎には前方後圓墳、圓墳約三十基あり、方格丁字鏡、直刀等を出土して居る。宮崎附近の西都原古墳群と南北相對照して顯著な群集地をなし、且、上代古墳分布の略々南限をなして居る。

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