天神神社の大日如来像
天神々社大日如來像[國寶]
昭和初期のガイド文
蓮台寺天神神社にあり、木造、結跏趺坐の像で高さ1mあまり、智拳印を結び、胸に璵珞をかけ五智の宝冠を戴いています。顔面の漆箔はほとんど完全に残っていて、眉間に水晶の白毫があり、唇には朱色が残っています。姿態は中正を得て静寂な表情に富み、製作は優秀で鎌倉時代の特徴を示しています。この像はもと蓮台寺の本尊で同寺が廃された後に天神神社の所有となったもので、現在天神神社のあるところは蓮台寺の旧跡と伝わっています。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 天神神社の大日如来像
- かな
- てんじんじんじゃのだいにちにょらいぞう
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 静岡県下田市蓮台寺352
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
蓮臺寺天神々社にあり、木造、結跏趺坐の像で高さ一米餘(三尺八寸)智拳印を結び、胸に璵珞をかけ五智の寶冠を戴いて居る。顏面の漆箔殆んど完存し、眉閒に水晶の白毫があり、唇には朱色が殘つて居る。姿態中正を得て靜寂なる表情に富み、製作優秀にして鐮倉時代の特徵を示して居る。この像はもと蓮臺寺の本尊にして同寺衰滅の後天神々社の有に歸したもので、今天神々社のある所は蓮臺寺の舊址と傳へて居る。