金華山

金華山
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

(前半テキスト不明)に達します。ここから海抜445mの山頂に登れば、大海祇神社の祠があり、太平洋上の眺めが広く、その眺望絶佳の地点を無双峰と呼びます。

裏廻りは無双峰のそばの急坂を下り、朝日岩、夜光石、黄金石、天狗の三刀石、三日月石、天柱石、御鉢石などの巨岩を眺め、胎内潜りの奇勝を過ぎ、さらに開山上人座禅石、山形石、影向石、陰陽石などの奇岩を見て、坂を下り密林の間を進み、芍薬園に至ります。ここから海岸に出て千畳敷の壮観を見、千人沢、天狗沢、金波越、銀波越、御船沢、大平、袈裟懸松、御籠岩、御路地崎、宮ヶ崎、黄金崎、大函崎、小函崎などを過ぎます。なかでも大函崎は島の東端にあたり、断崖が切り立って壮観を極めます。小函崎から三幅対の掛図石、太鼓石、七福神石などを見て賽ノ河原から再び山口に入り、朴の木原を経て阿弥陀峠を越え、山ノ神社、愛宕神社を過ぎ黄金山神社に帰着します。表廻りは往復2時間、裏廻りは往復5時間を要します。

※底本:『日本案内記 東北篇(初版)』昭和4年(1929年)発行

令和に見に行くなら

名称
金華山
かな
きんかさん
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
宮城県石巻市鮎川浜金華山
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

に達する。これより海拔四四五米の山頂に登れば、大海祇神社の祠があり、太平洋上の眺めが廣く、その眺望絕佳の地點を無雙峰と呼ぶ。

裏廻りは無雙峰の傍の急坂を下り、朝日岩、夜光石、黃金石、天狗の三刀石、三日月石、天柱石、御鉢石などの巨岩を眺め、胎內潛りの奇勝を過ぎ、更に開山上人座禪石、山形石、影向石、陰陽石などの奇岩を見て、坂を下り密林の閒を進み、芍藥園に至る、これより海岸に出で千疊敷の壯觀を見、千人澤、天狗澤、金波越、銀波越、御船澤、大平、袈裟懸松、御籠岩、御路地崎、宮ヶ崎、黃金崎、大函崎、小函崎などを過ぎる。中にも大函崎は島の東端にあたり、斷崖切るが如く壯觀を極める。小函崎から三幅對の掛圖石、太鼓石、七福神石などを見て賽ノ河原から再び山口に入り、朴の木原を經て阿彌陀峠を越え、山ノ神社、愛宕神社を過ぎ黃金山神社に歸着する。表廻りは往復二時閒、裏廻りは往復五時閒を要する。

石巻のみどころ