頼久寺
賴久寺[臨濟宗永源寺派]
昭和初期のガイド文
備中高梁駅の北1km、高梁町頼久寺町、鉄道線路のそばにあります。室町時代の興国元年(1340年)足利尊氏の創建となる安国寺のひとつで正灯国師(寂室禅師)の開山です。その後衰退したのを永正2年(1505年)領主上野備前守頼久が伽藍を改築して中興開山となりました。寺宝の釈迦三尊像1幅は絹本著色、宋元仏画を慕倣した鎌倉時代末期の作品で国宝に指定されています。この他に開山正灯国師目賛寿像1幅、小堀政一自筆の制札等があり、境内に「暦応第二十二月沙弥西念」の銘がある石灯籠1基があります。
※底本:『日本案内記 中国・四国篇(初版)』昭和9年(1934年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 頼久寺
- かな
- らいきゅうじ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 岡山県高梁市頼久寺町18
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
備中高梁驛の北一粁、高梁町賴久寺町、鐵道線路の傍にある。興國元年(北朝曆應二年)足利尊氏の創建にかゝる安國寺の一で正燈國師(寂室禪師)の開山である。その後衰退したのを永正二年領主上野備前守賴久伽藍を改築して中興開山となつた。寺寶の釋迦三尊像一幅は絹本著色、宋元佛畫を慕倣した鐮倉時代末期の作品で國寶に指定されて居る。この他に開山正燈國師目贊壽像一幅、小堀政一自筆の制札等があり、境內に「曆應第二十二月沙彌西念」の銘ある石燈籠一基がある。