木幡神社
昭和初期のガイド文
[国宝] 矢板駅から南に約4.5kmの矢板町木幡にあります。途中までバスでアクセスが可能です。社殿は、老杉が生い茂る丘の上に建っています。楼門は一間二面の入母屋造りで檜皮葺となっており、柱などの軸部には朱塗りが施されています。桝組には和様三手先を用い、頭貫には装飾的な絵様彫刻が施されています。楼門の正面左右には朱塗りの仁王像が置かれており、正面長押上には「正一位木幡社」や「日光山大明神」と記された扁額が掲げられています。楼門全体は軽快で優美な構造となっており、室町時代の特徴をよく残しています。本殿は三間二面の流造りで柿葺です。三間の向拝が設けられ、正面には黒塗りの扉があり、内陣の中央の柱には昇竜と降竜が描かれています。外側は丹塗りで装飾され、桝組は唐様三斗を用い、繧繝彩色が残されています。また、蟇股は黒塗りで、内部には三巴の透かし彫りがあります。向拝部分の桝組には和様三斗が用いられ、その他の部分とは異なる様式となっています。本殿全体は少々複雑な構造ではありますが、室町時代末期の建築として貴重なものです。
令和に見に行くなら
- 名称
- 木幡神社
- かな
- きばたじんじゃ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 栃木県矢板市木幡1194
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
[國寶] 矢板驛の南四粁半、矢板町木幡にあり、途中まで自動車の便がある。社殿は丘上老杉の茂つたうちに建つて居る。樓門は一間二面入母屋造檜皮葺で、棰以下軸部などは丹塗で、桝組は和樣三手先を用ゐ、頭貫に繪樣彫刻がある。正面左右の間に朱塗の仁王がある。正面長押上には正一位木幡社、日光山大明神とある扁額を揭げて居る。樓門全體の構造頗る輕快優美にして室町時代の特徴を存して居る。本殿は三間二面の流造柿葺、三間の向拜が附せられ、正面三間に黑塗の扉があり、內陣は中央の間左右の柱に昇龍降龍が描かれて居る。外廻りは棰軸部などを丹塗と爲し、桝組は唐樣三斗を用ゐ繧繝彩色が殘り、蟇股は黑く塗り、中に三巴の透彫がある。向拜の桝組は和樣三斗を用ゐ、他の部分と樣式を異にし、全體の構造に於てやゝ錯雜した所はあるが、室町時代末期の建築である。