鉄舟寺

鐵舟寺[臨濟宗妙心寺派]

昭和初期のガイド文

江尻駅の南約5km、自動車の便があります。清水市外村松の丘腹にあり、前面に清水港、三保の松原を見渡し、東北の天に富士山の雄姿を望み、いつでも風光美に富んでいます。寺はもと久能寺と称し、室町時代の永禄年間(1558~1570年)武田信玄によって久能山からここへ移されました。現存の寺院は近年の再建ですが、宝物には平安時代の仏像仏画などが残っています。

  • 宝物
  • 法華経[国宝]観普賢経共 十九巻 紙本墨書
  • 両界曼荼羅 二幅 絹本著色 長さ約1.8m、幅約1.2m 仏像の姿態は婉麗にして微笑みを含み、描線の繊麗さ設色の優美さも、藤原時代仏画の特徴をもつ優秀な作です。
  • 涅槃像 一幅 絹本著色 長さ約1.8m、幅約1.2m 彩色もよく残り室町時代の特徴をもつ優秀な仏画です。
  • 八幡菩薩画像 一幅 絹本著色 長約1.5m、幅約1.2m 僧形の坐像で右手に錫杖を持っています。鎌倉時代の作でしょう。

観音堂 鉄舟寺の境内、丘の上にあり、本尊千手観音像は木造の立像にして平安時代の作です。

※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行

令和に見に行くなら

名称
鉄舟寺
かな
てっしゅうじ
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
静岡県静岡市清水区村松2188
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

驛の南約五粁、自動車の便がある。淸水市外村松の丘腹にあり、前面に淸水港、三保松原を見渡し、東北の天に富士山の雄姿を望み、四時風光美に富んで居る。寺はもと久能寺と稱し、永祿年閒武田信玄によつて久能山からこゝへ移された。現存の寺院は近年の再建であるが、寶物には平安時代の佛像佛畫などが殘って居る。

  • 寶物
  • 法華經[國寶]觀普賢經共 十九卷 紙本墨書
  • 兩界曼荼羅 二幅 絹本著色 長約一米八(六尺)幅約一米二(四尺) 佛像の姿態婉麗にして微笑を含み、描線の纖麗設色の優美なる、藤原時代佛畫の特徵を有する優秀なる作である。
  • 涅槃像 一幅 絹本著色 長約一米八(六尺)幅約一米二(四尺) 彩色もよく殘り室町時代の特徵を有する優秀なる佛畫である。
  • 八幡菩薩畫像 一幅 絹本著色 長約一米半(五尺)幅約一米二(四尺) 僧形の坐像で右手に錫杖を持つ。鐮倉時代の作であらう。

觀音堂 鐵舟寺の境內、丘上にあり、本尊千手觀音像は木造の立像にして平安時代の作である。

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