小笠原諸島
小笠原諸島
※現代の景観です。
昭和初期のガイド文
横浜の南方太平洋上900~1,800kmに散在する80あまりの小列島で、東京府の管轄に属します。1年16回の便船しかありませんが、国防上から見るときには太平洋上の一要害といえます。人口5,700、多くが農と漁を業とし、甘蕉、野菜、果実、珊瑚、クジラ、ウミガメ、カツオなどが採れます。
諸島のなかで住民がいるのは父島、母島、弟島、聟島、媒島、姉島、嫁島、姪島、北硫黄島、硫黄鳥、南硫黄島、南鳥島などで、そのなかで最も早く開けたのは父島です。その大村の字奥村は最初の住民集落を形成したところです。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 小笠原諸島
- かな
- おがさわらしょとう
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 東京都小笠原村
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
橫濱の南方太平洋上五百浬より千浬に至るまでに散在せる八十餘の小列島で、東京府の管轄に屬する。一年十六回の便船あるに過ぎないが、國防上より見る時は太平洋上の一要害である。人口五千七百、多く農と漁を業とし、甘蕉、野菜、果實、珊瑚、鯨、正覺坊、鰹などを產する。
諸島中住民を有するは父島、母島、弟島、聟島、媒島、姉島、嫁島、姪島、北硫黃島、硫黃鳥、南硫黃島、南鳥島などで、その中最も早く開けたのは父島である。その大村の字奧村は最初の住民部落を形成した所である。