金剛山寺(矢田寺)

金剛山寺
※現代の景観です。

昭和初期のガイド文

[真言宗高野派] 郡山駅の西約4キロメートル、矢田村矢田に位置し、「矢田寺」や「矢田の地蔵さん」として親しまれています。この寺は、天武天皇8年(飛鳥時代、679年)に智通によって創建されました。金堂や講堂を含む10数の建物があり、本堂には木造の地蔵菩薩立像「試地蔵」が安置されています。この像は平安時代初期の作で、国宝に指定されています。上念仏堂の阿弥陀如来坐像(木造、平安時代)、十一面観音立像(木造、平安初期)も国宝に指定されています。北僧坊にあった虚空蔵菩薩像や南僧坊にあった毘沙門天立像は、現在奈良国立博物館に展示されています。

春日神社本殿[国宝] 境内にあります。一間社春日造で屋根は檜皮葺、室町時代に建築されました。

この寺の西側には金剛山城址が広がり、楠木氏に関する多くの遺跡があります。

※底本:『日本案内記 近畿篇 下(初版)』昭和8年(1933年)発行

令和に見に行くなら

名称
金剛山寺(矢田寺)
かな
こんごうせんじ(やたでら)
種別
見所・観光
状態
現存し見学できる
住所
奈良県大和郡山市矢田町3506
参照
参考サイト(外部リンク)

日本案内記原文

[眞言宗高野派] 郡山驛の西約四粁矢田村矢田にあり、矢田寺と呼ばれ、矢田の地藏さんと俗稱される。天武天皇八年智通の開創にかゝり、金堂、講堂以下十數字あり、本堂に安置する地藏菩薩立像は木造で試地藏と稱し、平安時代初期の作で國寶に指定されて居る。上念佛堂に安置の阿彌陀如來坐像は木造で、藤原時代の作にかゝり、十一面觀音立像は木造、平安初期の作で、木造の地藏菩薩立像と三軀何れも國寶である。北僧坊の虚空藏菩薩像及び南僧坊の毘沙門天立像は共に奈良帝室博物館に出陳中である。

春日神社本殿[國寶] 境內にあり、一間社春日造、檜皮葺、室町時代の建築である。

この寺より西方は金剛山城址で、楠氏關係の遺跡が多い。