龍華寺
龍華寺[日蓮宗]
昭和初期のガイド文
鉄舟寺の南隣、景勝の地にあり、境内に高山樗牛の墓があります。
大ソテツ 龍華寺の境内にはソテツの大きなものが多くありますが、そのなかで最大なものは庭前にあって大ソテツと呼ばれています。このソテツは雄株で根元から数本の太い枝が分かれ、それから次第に分枝して数十本となって四方に広がり、ひとつの大きな樹木のように見えます。根廻り5.3m、樹高3.7m、枝張り東西9m、南北10m、根廻りの太さと枝数の多さと樹勢の盛んなことは、栽培されているソテツのなかでもまれなもので、指定の天然記念物となっています。なお大ソテツの南隣に一群の長ソテツがあり、幹の長いことで知られます。
※底本:『日本案内記 関東篇(初版)』昭和5年(1930年)発行
令和に見に行くなら
- 名称
- 龍華寺
- かな
- りゅうげじ
- 種別
- 見所・観光
- 状態
- 現存し見学できる
- 住所
- 静岡県静岡市清水区村松2085
- 参照
- 参考サイト(外部リンク)
日本案内記原文
鐵舟寺の南鄰景勝の地にあり、境內に高山樗牛の墓がある。
大蘇鐵 龍華寺の境內には蘇鐵の大なるものが多いが、その中最大なるものは庭前にありて大蘇鐵と呼ばれる。この蘇鐵は雄株で根元から數本の太き枝に分れ、それより次第に分枝して數十本となり四方に擴り、一大樹叢のやうに見える。根廻り五米三、樹高三米七、枝張り東西九米、南北一〇米、根廻りの太きと枝數の多きと樹勢の盛なることは、培養蘇鐵中比類の稀なもので指定の天然記念物である。尙大蘇鐵の南鄰に一群の長蘇鐵があり、幹の長いので名高い。